フィリピンでのIT開発の進め方|在比日系企業が失敗しない選び方

現地で事業をする日系企業向けに、フィリピンでのIT開発の進め方を解説します。開発会社・フリーランス・自社採用の選び方と、失敗しないための注意点をPH AI Worksがまとめました。

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運営者・AIエンジニア / IT歴36年以上・マニラ在住13年以上

フィリピンでのIT開発の進め方|在比日系企業が失敗しない選び方

要約

  • フィリピンで事業をしている日系企業向けに、現地でIT開発を進める方法をまとめました
  • 選択肢は「現地の開発会社への依頼」「フリーランスへの直接発注」「自社で人を雇う」の3つです
  • 契約の書面化と、任せる範囲を最初に決めておくことが、失敗を防ぐいちばんの近道です

フィリピンで店舗や事業を運営している日系企業の経営者から、「ITがわかる人が社内にいない」「現地の開発会社に頼んでいいのか判断できない」という相談をよく受けます。

日本で仕事をするのとは勝手が違い、誰に相談すればいいのか分からないまま、システム化を後回しにしている会社が少なくありません。この記事では、実際にフィリピンで開発を発注・管理してきた立場から、現地でIT開発を進める方法を具体的にお伝えします。

誰に頼めばいいか分からず、システム化が止まっている

「ホームページも予約管理も手作業のまま」「現地の開発会社に相談したいが、言葉の壁が不安です」。フィリピンで日系企業を経営している方から、こうした声をよく聞きます。

困りごとよくある状況
相談先が分からない現地の開発会社をどう探し、どう比べればよいか分からない
言葉の壁が不安日本語でのやり取りができる相手が見つからない
相場感がない見積もりが適正価格か、判断する材料がない

結果として、IT化は後回しにされます。システム化すれば楽になる部分があると分かっていても、着手できないまま時間だけが過ぎていく会社が少なくありません。

原因は、現地でのIT開発の進め方の情報が少ないこと

フィリピンの開発事情を扱った日本語の情報はまだ少なく、経営者が手探りで判断している状況です。加えて、フィリピンならではの商習慣の違いも、不安をあおる一因になっています。

不安に思われがちな点実際の状況
価格が不透明では開発会社によって幅があるため、複数の見積もりを比べる必要がある
品質が心配大手企業のシステム開発拠点も多く、技術力自体は高い
契約の文化が違うのでは口頭でのやり取りが合意事項として扱われやすいなど、日本とは異なる感覚がある

私自身、フィリピンでビジネスを始めた頃、口頭で交わした約束が契約に影響した経験があります。日本の感覚で「言った・言わない」を軽く扱っていると、後々の行き違いにつながります。ここを押さえずに発注すると、後で紹介する失敗例のような事態になるのです。

現地での開発体制は、大きく3つから選ぶ

フィリピンで事業をしている日系企業がIT化を進める方法は、主に3つに分かれます。どれが合うかは、開発の規模と、どこまで自社で管理したいかで決まります。

体制向いている規模特徴
現地の開発会社への依頼小〜中規模、単発の開発会社としての実績を確認しやすく、始めやすい
フリーランスへの直接発注小規模、機能追加や改修コストは最も下がるが、管理の負担は発注側に残る
自社で人を雇う継続的な開発、長期運用が前提立ち上げに時間がかかるが、ノウハウが社内に残る

まずは小さな開発から試してみたい場合は、現地の開発会社へ依頼するのが現実的です。継続的にシステムを育てていくなら、将来的に自社での採用も視野に入ります。日系企業がフィリピンの人材やサービスを活用する実例は、フィリピンBPO活用のケーススタディを参考にしてください。

3つの体制をどう選び、どう進めるか

体制を選んだら、次は進め方です。ここでの決め方が、後の満足度を大きく左右します。

決まったことは、その場で書面に残します。フィリピンでは、雑談の中の一言が「あのとき合意したはずだ」と扱われることがあります。打ち合わせで決めたことは、口頭で終わらせず、その場で書き残しましょう。この種の行き違いを防止できます。

設計と判断基準は自分で決め、実装は任せます。私自身、以前システム導入を丸投げして失敗した経験があります。条件をあいまいなまま任せた結果、「動くけれど現場では使えない」システムができあがりました。うまくいった案件では、画面の流れや判断基準といった設計部分だけを自分で決め、実装と運用は委託先に任せました。任せる範囲をはっきり分けることが、システム化を成功させる一番の方法です。

週次の進捗を確認します。小規模な開発であっても、週に一度、何が終わり、何が遅れ、何に困っているかを共有する場を設けましょう。任せきりにせず、かといって細かく口を出しすぎず、決まった頻度で状況を確認する仕組みを作ります。これが、現地で開発するときの基本です。

進め方のポイント具体的にやること
決めたことを書面に残す打ち合わせの内容をその場でメールやチャットに書く
任せる範囲を決める設計・判断基準は自社、実装・運用は委託先と分ける
進捗確認の頻度を決める週次で進み具合と遅れ、困りごとを共有する

フィリピンでのIT開発の失敗例

失敗例:安さだけで開発会社を選びます。相場より安い金額に惹かれて発注すると、初期の試作すら出てこないことがあります。安いのには理由があり、経験のある技術者が少なかったり、品質を確認する担当者がいなかったりするのです。

失敗例:外注先選びで、価格の安さを最優先にしがちです。私自身、外注先を選ぶときはコミュニケーションの質を重視しています。安さだけで選んでしまい、修正のやり取りに時間がかかり、結局割高になった経験があるからです。

失敗例:打ち合わせで決めた内容を、メモに残しません。フィリピンでは何気ない会話が実質的な合意とみなされることがあります。書面が残っていないと、あとで「言った・言わない」の水掛け論になりやすくなります。決めたことはその場で簡単な文章にして、双方で確認しておきましょう。

よくある質問

Q: 日本語でのやり取りはできますか?

A: 開発会社やチームによります。日本語対応をうたうところもありますが、技術的な正確さを優先するなら、英語での仕様書を基本にしたほうが、細かいニュアンスのずれを防げます。現地在住の日本人経営者のネットワークで評判を聞くのも、判断材料のひとつです。

Q: フィリピンで開発を頼むと、費用はどれくらいかかりますか?

A: 案件の内容や依頼先によって幅があります。同じ規模の開発でも見積もりに差が出やすいので、複数社から見積もりを取りましょう。金額だけでなく、コミュニケーションのしやすさも含めて比べることをおすすめします。

Q: 著作権や知的財産の扱いはどうなりますか?

A: 契約書に、成果物の著作権が発注側にあることを明記しておく必要があります。日本と同様に契約書の条文で確認できる事項なので、依頼前に必ず目を通しておきましょう。

Q: セキュリティ面は大丈夫ですか?

A: 開発会社やチームのセキュリティ体制は、事前に確認が必要です。データの取り扱いや、開発環境へのアクセス管理について、契約前に確認しておきましょう。開発したサイトの日本語・英語の両方でのSEO対策などについては、フィリピン向け多言語SEOの記事もあわせてご覧ください。

まとめ

フィリピンで事業をしている日系企業にとって、現地でのIT開発は情報が少なく、誰に頼めばいいか判断しづらいテーマです。現地の開発会社への依頼、フリーランスへの直接発注、自社での採用という3つの視点から選択しましょう。決めたことをその場で書面に残し、任せる範囲を最初にはっきりさせ、週次で状況を確認する仕組みを作ります。この3点を押さえておけば、現地での開発がスムーズになります。まずは、小さな開発から試してみましょう。

参考・出典

この記事を書いた人

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運営者 / AIエンジニア(IT歴36年以上)

  • 東京都出身・マニラ在住13年以上
  • IT歴36年以上(開発・SEO・AI)
  • IBM認定 生成AIエンジニア
  • AIチャットボット・RAG・AIエージェント開発

IT歴36年以上、マニラでの実務経験13年以上の日本人AIエンジニア(運営者)です。AIチャットボットや業務自動化、AIエージェント、生成AIマーケティングなど、フィリピンの日系企業が「成果に直結するAI」を導入できるよう、現場目線で記事を書いています。ご相談は日本語・英語どちらでも対応します。

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